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テレビを比べるワークショップ2011

2011年4月16日


※これは、インテックス大阪で開催された「バリアフリー2011」でのワークショップ「音声読み上げ機能付きテレビがちんこ対決 三菱電機vsパナソニック PART 2」の報告原稿に、加筆修正を行ったものです。テレビ・レコーダの品番については、「配布資料」を併せてご覧ください。

はじめに

音声読み上げ機能付きテレビは、三菱電機が先行して製品化していましたが、2010年2月にパナソニックが参入し、二社がそれぞれの持ち味を出しながら、ユーザーからの声を取り入れて機能アップを図ってきているところです。
今日は、三菱電機様、パナソニック様の全面的なご協力のもと、両社の2011年春の新モデルが昨年に比べどのように進化しているかそれぞれの特長を比較しつつ報告したいと思います。

本題に入る前に、いくつかのキーワードについて簡単に解説しておきます。

音声読み上げ機能

まず、何を読み上げるのかをおさえておきます。ここでいう音声読み上げ機能とは、電子番組表や各種操作メニュー、操作ガイドなど、テレビ画面に文字で表示される情報を、合成音声で読み上げる機能です。
画面上の文字といっても、外国人の発言の日本語訳や、ニュース速報などの「テロップ」は読み上げません。これは、放送局から画像の一部として送られてくるものですから、そこから文字データを抽出して音声化することは、相当困難です。
また、データ放送の文字情報を読み上げるテレビも、今のところ製品にはなっていません。NHK技研がデータ放送の内容を音声や点字に変換するシステムの開発に取り組んでいますが、残念ながらまだ製品化には至っていません。

電子番組表

これまでテレビの番組表といえば、新聞のテレビ欄が最も一般的でした。これに対して、電子番組表というのは、デジタル放送の電波に乗って常にテレビに届けられている、今日を含めて向こう8日間の各チャンネルの番組の情報です。これは、テレビの画面に映して見ることができます。
電子番組表は縦横に組まれた表形式が基本で、縦軸が時間(下に行くほど後の時間)、横軸がチャンネルです。
利用方法としては、一覧表で放送予定の番組を調べられるのはもちろんのこと、そこからレコーダに録画予約をしたり、また、番組のジャンルや出演者などで検索をかけることもできます。

録画媒体

これまでテレビ番組の録画には、ビデオテープが使われてきました。VHSという規格のビデオテープが最も多く使われ、他にベータという規格もありました。
このビデオテープにかわるデジタルの録画媒体が、DVDやブルーレイディスクです。いずれも音楽CDと同じ円盤形のものです。ブルーレイディスクの方がDVDよりもたくさんのデータを記録することができます。
もう一つ、録画媒体としてよく使われるようになったのが、ハードディスクです。これは、レコーダやテレビの内部にある記憶装置です。機械の中に組み込まれている部品の一つですので、DVDやブルーレイディスクのように、外に取り出したりはできません。(もっとも、パナソニックは外付けハードディスクがつなげるテレビを出しましたので、話がややこしいのですが。)
これらの使い分けですが、録画はとりあえずハードディスクにして、1、2度見ただけで保存の必要がなければ削除し、長く保存したいものや他のレコーダ等でも見たい場合には、DVD・ブルーレイディスクにダビングするという使い方が一般的かと思います。

テレビ単体で読み上げ方を比べる

まず、録画機能を内蔵していないテレビで、両社の読み上げ方を比較します。(配布資料:三菱(1)、パナソニック(1))
これまで、パナソニックのテレビの特長で、三菱にはないこととして、次の2点が挙げられていました。
一つは、電源をオンにしたときに、放送局名を自動で読み上げる。また、チャンネルを変えたとき、放送局名や番組名を自動で読み上げる。
もう一つは、番組表の中でフォーカスを動かしたときの読み上げ方がスマートである。すなわち、同じ放送局で時間帯を動かしたときは、放送局名を繰り返し読まないし、同じ時間帯で放送局を移動したときは、日付・曜日を繰り返し読まない。
ところが、2011年5月10日発売予定の三菱の新製品は、これらの機能を備えます。ですので、これらの特長はパナソニックだけのものではなくなります。
また、この新製品では、一定時間操作が中断すると、音声で操作方法をガイドする機能も付きます。
そして、多彩になった読み上げ機能を、ユーザーの好みで項目ごとにオン・オフできるようになります。例えば、番組表は読み上げるが、電源オン時・チャンネル切り替え時は読み上げをしないといった選択ができるようになります。

一方のパナソニックも、2011年2月から発売されている新製品では、番組表から録画予約を行うときのメニューを読み上げるようになったり、番組のジャンル検索、出演者による検索も読み上げるようになりました。これらは、今までは三菱でしかできませんでしたが、パナソニックでもサポートするようになりました。
各種設定メニューや操作ガイドの読み上げは、パナソニックではまだあまり多くはできません。この点では三菱がリードしていて、全てではありませんが、多くの設定メニューなどを読み上げることができます。
もっとも、パナソニックは、音声読み上げのオン・オフと速度、音量の調整メニューについては、リモコンのメニューボタンの長押しで一発で呼び出すことができ、丁寧な音声ガイドが付いています。この点は、2010年モデルからパナソニックのテレビの共通仕様ですので、三菱に比べてわかりやすいと思います。

ハードディスク内蔵テレビ

レコーダ内蔵のテレビのうち、媒体としてハードディスクのみ内蔵し、DVD・ブルーレイディスクは入れられないタイプのテレビは、パナソニックだけが出しています。2011年の新モデル(配布資料:パナソニック(2))では、レコーダ非内蔵のテレビと同様、録画予約のメニューや番組検索も読み上げるようになりました。また、ハードディスクに録画済みの番組の一覧も読み上げますので、何日の何時に録画した何という番組かを確認して視聴することができます。
また、レコーダ非内蔵のテレビ(配布資料:パナソニック(1))のうち、品番の末尾が「C3」以外のものは、USB端子に外付けハードディスクを接続し、ハードディスク内蔵のテレビと同様の機能を実現できます。さらに、その中の上位機種である、品番の末尾が「VT3」「DT3」のものは、録画予約時、標準モードと長時間モードが選べます。ただし、外付けハードディスクに録画した番組は、パソコンでアクセスしたりダビングすることはできません。

ブルーレイ&ハードディスク内蔵テレビ

三菱は、2011年5月16日に新製品を発売予定です(配布資料:三菱(2))。これに対しパナソニックは、このタイプのテレビは今のところ2010年モデルしかありません(配布資料:パナソニック(3))。
両社の製品を比較しますと、パナソニックの方がリードしているのは、電源オン時・チャンネル切り替え時に放送局名などの読み上げがあることと、番組表の読み上げがスマートなことです。三菱も、レコーダ非内蔵のテレビではこの点が改良されたと言いましたが、レコーダ内蔵型ではまだできないのです。
一方、三菱の方がリードしているのは、録画済み番組の一覧の読み上げがハードディスクとブルーレイディスクのいずれでもできること(パナソニックはハードディスクのみ)、番組検索を読み上げることです。
また、ハードディスクからブルーレイディスクへのダビングは、三菱では、無圧縮のままのダビングに限り音声ガイドで可能です。パナソニックは、この部分の音声ガイドがないため、ボタンを押す回数を覚えるなどして操作は不可能ではありませんが、かなり技術を要します。また、圧縮モードを指定してのダビングは、両社の製品とも画面を見ないでするのは困難です。

ブルーレイレコーダ

パナソニックは、2011年2月から、読み上げ機能を備えた単体のブルーレイレコーダ(ハードディスク内蔵)を発売しています(配布資料:パナソニック(4))。
これは、電子番組表、録画予約画面、ハードディスクとブルーレイディスクの録画済み番組一覧を読み上げることができます。録画予約の圧縮モードの選択メニューは読み上げませんが、無理をすれば圧縮モードを選ぶこともできそうです。ただし、ハードディスクからブルーレイディスクへのダビングは、読み上げがないので、画面を見ずに操作するのは困難です。
今あるアナログテレビはそのまま使い続けながら地デジ対応をという方は、このブルーレイレコーダをチューナーとして使用することで、電子番組表の活用、録画・再生なども可能になりますので、魅力的ではないでしょうか。

一方、三菱からは、読み上げ機能を持つレコーダは発売されていません。ただ、読み上げ機能付きテレビとレコーダを接続することで、テレビ側から録画予約、再生、消去などの基本的操作は可能です(配布資料:三菱(1)の「推奨ブルーレイレコーダ」)。録画済み番組の一覧の番組名などは読み上げませんが、番組の冒頭部分の音声が流れますので、自分で録画した番組なら、なんとか選択が可能です。ハードディスクからブルーレイディスクへのダビングは、パナソニック同様読み上げがないのでやはり困難です。

質疑応答から

Q1:パナソニックの読み上げ機能付きレコーダでは、テレビ番組を録画したものではなく、市販の映像作品のDVDの再生リストも読み上げますか?
A1:読み上げるものと読み上げないものがあるようです。
Q2:共に読み上げ機能付きの三菱のテレビとパナソニックのレコーダを接続したらどうなりますか?
A2:テレビとレコーダを結ぶHDMIという接続規格は一応メーカー共通なので、繋いで動作させることはできるでしょう。ただ、メーカーが違うと、いわゆるリンク機能(テレビとレコーダの連動)でうまくいかないことが少なからず出てくると思います。放送中の番組の視聴についてはテレビ側で操作し、録画予約や再生などはレコーダ側で操作すると割り切り、リンク機能には頼らないのであれば、そのような組み合わせもできなくはないでしょう。